集合点を正しい位置に合わせる

　よく、意志力とか注意力とか観察力という言葉を使いがちですけど、「力」が後ろについた時点で矛盾しています。意志や注意や観察は「力」ではないからです。

　意志というのは注意と同じものです。「観る」というのはこの意を注いでいる状態で、観察というのはエゴを通さずに観ることです。カスタネダ風に言えば「集合点を正しい位置に合わせる」でしょうか。 EOはこれを意識の停止点と記述しています。

　集合点は光る身体の上を移動することが可能です。妄想、欲望、恐怖などの中にいるときの集合点の位置と、注意深い観察をしているときの位置が違うのです。私の場合、エゴの視点はやや体の内側、注意力を働かせているときは肉体の外側です。本当の自分とエゴが両立しない理由は、集合点は常に1箇所だからです。

　「覚醒するためには強さが必要。」と先人の誰かが言いましたが、この強さとは、注意を常時維持できるだけのエネルギーを保持することです。人間としてこの地球で生きるとエゴ力は高まりますが、意志を問われることがあまりありません。

　また、この意志は努力や勉強でなんとかなる種類のものではないです。それはエゴの世界だけで通用する理屈で、この「鍛えるとか努力や勉強という概念は何かおかしいのでは？」という気付きというか観察が意志だからです。

　ここから推測されること。宇宙は「意志」でできています。それに対応できないと、意志とのエネルギーの交流ができないからです。中途半端に覚醒するのは何故危険なのかというと、この集合点を常に正しい位置に維持できないと意志を消化吸収できなくて、結局エゴの世界に戻らざるを得ないからでしょう。

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